










新聞記者として社会の現場に立ったあの日から、表現という営みをずっと続けてきました。
記者、俳優、ナレーター――その手法は少しずつ変わっても、いつも私の中心には「言葉で伝えること」がありました。
記者時代、何度も原稿を書きながら「人の想いを簡単に要約したくない」と感じていました。
俳優として舞台に立ったときには、人の挫折や弱さ、綺麗とは言えない部分にこそ、色気や輝きがあることを知りました。
そしてナレーターとして音に向き合う日々の中で、声が持つ叙情性や、音が記憶に深く結びつく力に気づきました。
音や言葉は、私たちの心を豊かにしてくれる、見えない宝物だと思います。先生方の本物の声や思い、所作、空間に宿る美意識など、長年磨いてこられた価値を、その場限りの「素敵ですね」で終わらせず、必要な人へ届く形へ整えていきたいと思っています。